太陽光発電の価格が妥当かどうか判断する基準

家とお金を天秤にかけている
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経済産業省の資料によると、2017年の住宅用太陽光発電の平均価格は、平均的な4.5kWシステムで計算すると、164万円です。
(調達価格等算定委員会『平成30年度以降の調達価格等に関する意見』)

太陽光発電は、安い価格の買い物ではありません。
当然のことですが、必要以上に高い価格で買いたくはないでしょう。
でも、あまりに安いと逆に心配になるのも正しい感覚です。

一般に、安さを求めれば品質は下がってしまいますし、高い品質を求めれば価格は高くなってしまいます。
ここに“価格”と“品質”の両立という問題が発生します。
安さにつられず、高すぎる価格にもつかまらないようにするには、どうすればよいのでしょうか。

それには、「安い価格を選ぶ」のではなく、「高い価格を選ばない」という考え方をすることです。
そのために必要なのは、いくらまでの価格なら「高くない」のかという基準を持つことです。
その基準をクリアする価格であれば、あなたは損をすることはありません。
そして、基準をクリアする範囲内の価格で品質にこだわれば、「価格」と「品質」を両立させることができます。

この記事では、「高くない価格」、言いかえれば「受け入れてもよい価格」の基準を提供します。

|太陽光発電は実際、いくらの価格で販売されているのか

まず先に、住宅用の太陽光発電が、実際にいくらで売られているのかを見てみましょう。

太陽光発電を設置した人は、設置するのにかかった費用(=設置価格)を経済産業省に報告することになっています。
そのデータは公表されていますので、太陽光発電が実際にいくらの価格で販売されているのかがわかります。
そのデータを見ておきましょう。

ひとつ予備知識です。
太陽光発電の価格の話をする場合、「出力1kWあたりいくら」という表現をすることがよくあります。
たとえば、出力4kWのシステムの価格が120万円の場合、120万円÷4kWで、「1kWあたり30万円」ということになります。

さて、前述の経済産業省が公表しているデータによると、2017年の住宅用太陽光発電の平均設置価格は「1kWあたり36.4万円」でした。
平均的な4.5kWシステムの場合、価格は、164万円になります。(36.4万円×4.5kW)

ただし、設置した人のうちの4分の1は、1kWあたり24万円~30万円の価格で設置していました。
4.5kWシステムの場合、価格は、108万円~135万円ということになります。

これが2017年の実際の太陽光発電の販売価格です。
かなりのばらつきがあると言えますね。
平均価格と安い価格の間に大きな差があるということは、逆に、平均より高い価格で買っている人がたくさんいるということです。
あなたは、高い価格につかまらないようにしなければなりません。そのためには、受け入れられる価格の範囲内であるかどうかを判断することです。
次に、それを判断するための基準についてお話しします。

|受け入れられる価格かどうかを判断する基準

固定価格買取制度を使って、優遇された価格で売電できるのは、太陽光発電を設置してから10年間です。
そこで、「10年以内にもとが取れる」ということがひとつの基準になります。
10年たった後は売電価格が大きく下がる見込みですので、10年を超えるようですと、もとを取るのが長くなってしまうおそれがあるからです。

ここで、もうひとつ頭に入れておきたいことがあります。
それは、パワーコンディショナは、10~15年で故障して交換することを予定しておく必要があるということです。
そこで、パワーコンディショナを1回 交換する費用も含めて10年以内でもとが取れることが理想です。

前述の経済産業省が公表しているデータによると、交換費用の相場は1台あたり19.6万円です。
したがって、「設置価格+20万円」をもとと見て、10年以内でもとが取れるならば、価格としては理想的と言ってよいでしょう。

【太陽光発電の価格を判断する基準】

①「設置価格」をもとと見て、10年以内にもとが取れれば合格。
②「設置価格+20万円」をもとと見て、10年以内にもとが取れれば理想的。

これが、“受け入れられる価格”かどうかを判断するときの基準になります。

|まとめ:合格点の価格で、品質にこだわる。

太陽光発電はなるべく安く設置して、早くもとをとりたいですよね。
一方で、太陽光発電は、20年以上の長期にわたって使う設備です。
したがって、品質を重視するべきなのは言うまでもありません。

高い価格の買い物であるだけに、価格の安さにつられて質の悪い販売会社を選んでしまっては、後悔することになります。
「契約するまでは熱心だったけど、工事が終わってお金を払ったら放ったらかし。」
というのは、太陽光発電に限らず、よくある話です。
長い間、連絡を取っていないと、何か心配や不安が起こったときにも連絡しづらくなってしまいます。

まずは基準に照らし合わせて、価格が受け入れられる範囲内であること。
その上で、できるだけ高い品質の販売業者を選ぶことを心がけることです。
太陽光発電は、けっしてメンテナンスフリーの設備ではありません。
10年、20年と、あなたの太陽光発電を気にかけていてくれる販売業者を選ぶべきです。

価格の安さにばかり気を取られてはいけません。
受け入れられる価格の範囲内であれば、将来を見すえて品質にこだわることが、太陽光発電で失敗しないコツです。

 

<品質のチェック方法については、『太陽光発電業者の品質を、契約前に見極める7つの手がかり』をご覧ください。>

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