太陽光発電で発電モニターをつけるべき2つの理由

京セラ製の発電モニター
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太陽光発電が、今どれだけ発電しているかを見ることができるのが、発電モニターです。
ただし、ほとんどの太陽光発電メーカーではオプション扱いで、絶対に取り付けないといけないわけではありません。

発電モニターを取り付けたお客様でも、ほとんどの方が2~3年もすると見なくなってしまうのが実情です。

それでも、ソーラー工房の経験からすると、太陽光発電に発電モニターは絶対に取り付けるべきです。

その理由は、発電モニターは、単に「今の発電量」を見るためだけのものではないからです。
太陽光発電の故障を発見するのに役立つ情報を提供してくれる、大事な装置なのです。

この記事では、太陽光発電で発電モニターを取り付けた方がよい理由について説明します。

 

 

理由1:過去の発電量を見ることができる

 

昼間でもまったく発電していなければ、明らかに故障とわかります。
でも、調子が悪くなりはじめたときには、そんなにはっきりと症状は出ません。

テレビでも、壊れるとすぐに映らなくなるわけではないですよね。
映るまでに時間がかかったりとか、画面が暗くなってきたりとか。

太陽光発電も同じで、最初は、
「なんとなく発電が少ないような気がするんだけど・・・」
というところから始まります。

ここで問題は、太陽光発電が他の機器と比べて、故障したかどうかがわかりにくい機器だということです。
なぜなら、故障していなくても、天気によって発電量がコロコロ変わるからです。
発電が少ないように感じても、天気のせいなのか故障なのか、よくわかりません。

こんなときに役に立つのが、発電モニターです。
発電モニターを見れば、過去、数年間の発電量を見ることができます。
(何年分を見られるかは、メーカーによって違います。)

「今の発電量」だけを見るのではなく、「過去の発電量」と比べることによって、異常が発生しているかどうかを見分けやすくなります。

過去の1週間を見てみたり、1ヶ月を見てみたり。
前の年の同じ月と比べてみたり。
購入した業者にお願いして、他のお宅の発電量を聞いてみるのも良い方法です。

このように、発電モニターに記録されている過去の発電量が、故障かどうかを判断するための貴重な情報になるのです。

 

 

理由2:エラーが起きた日付がわかる

 

パワーコンディショナには、不具合が出たときにエラーを表示する機能があります。
エラーが発生するのは、主に次の2つの場合です。

  • パワーコンディショナ自体に異常が発生した場合
  • 発電した電気、または中部電力から流れてくる電気に異常が発生した場合

エラーが発生した場合、パワーコンディショナの中に履歴が残ります。
また、発電モニターにも履歴が残ります。

しかし、履歴の残り方に違いがあります。
それは、エラーが起きた日付が残るかどうかです。

パワーコンディショナのエラー履歴には、日付は残りません。
どんなエラーが起きたかしかわかりません。
これに対して、発電モニターのエラー履歴には、それがいつ起きたかも残ります。

太陽光発電の定期点検では、エラーの履歴を確認します。
そのとき、エラーが起きた日付によって、判断が変わってきます。

たとえば、パワーコンディショナは、機器の温度が上がりすぎると運転を停止します。
これは、夏の暑い時期に起こることがあるエラーです。
しばらく運転を停止して、パワーコンディショナの温度が下がれば、自動で運転を再開します。

仮に、エラー履歴を見たら、このエラーが5回出ていたとします。
もし、これが、年に一回ずつ、5年にわたって出ているのであれば、機器の異常ではないと判断します。
パワーコンディショナの設置環境によっては、真夏の暑い日にまわりの温度が上昇して、パワーコンディショナの温度調整に影響することはありうるからです。

しかし、過去1ヶ月以内に5回出ているということであれば、判断は変わります。
パワーコンディショナの通気口にほこりが詰まっている可能性など、機器に異常が起きている可能性を考えます。

このように、エラーがどれくらいの間隔で出ているかということは、どう対応するかの判断に影響します。

この例のような話であれば、エラーの間隔がわからなくても、とりあえず掃除しておけばよいだけの話かもしれません。

しかし、エラーの内容によっては、太陽光発電メーカーに点検してもらうことを考えないといけない場合もあります。
通常、メーカーが点検しに来て「異常なし」という結果になると、出張点検費を請求されます。(メーカーによって、2~5万円ぐらい請求されることもあります。)

ですので、気軽には呼べません。
事前に状況をしっかり確認して、メーカーを呼ぶかどうかを判断する必要があります。

このときに、発電モニターに記録されているエラーの出た日付が、貴重な情報になるのです。

 

 

まとめ:太陽光発電の発電モニターは必需品

 

発電モニターは、今どれだけ発電しているかを見るだけの装置ではありません。

  • 過去、数年間の発電量を見ることができる。
  • パワーコンディショナにエラーが出た日付を見ることができる。

この2つの機能が、太陽光発電システムの故障を発見するのに役立ちます。

オプションという位置づけではありますが、必ず取り付けるようにしましょう。

 

(注)シャープの発電モニターは、パワーコンディショナの操作リモコンを兼ねています。
そのため、取り付けが必須になっています。

 

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