太陽光発電にメンテナンスは必要?

不要ではなく必要だった
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太陽光発電はメンテナンスフリー(不要)、と言われていたことがあります。
実際には、どうなのでしょうか。

ソーラー工房の10年以上の経験からすると、太陽光発電はメンテナンスフリーではありません。

この記事では、
1.住宅用の太陽光発電で実際にどんな不具合が起きているか
2.メンテナンスはどのようにすればよいか
3.メンテナンスにどれくらいの費用がかかるか
について説明します。

 

太陽光発電でメンテナンスが必要になった実例

1.パネルのフレーム

写真のとおり、パネルのフレームが外れかけていることがありました。

太陽光発電パネルのフレームが外れかけている

フレームが外れてしまうと、パネルの強度が弱くなります。
発電をする電池の部分はとても薄いですので、雪が積もったときなどに、割れてしまいかねません。

こちらのお宅の場合、太陽光発電メーカーの保証の期間は、10年間でした。
そこで、期限をむかえる直前に点検を行ったところ、発見されました。
保証の期間内に発見できましたので、メーカーが無料で補修してくれました。

2.配管の割れ

屋根のパネルから屋内までのケーブル配線は、合成樹脂の管に入れて保護します。
この配管は、太陽の光があたることによって、劣化してきます。
そして、ある程度の年数がたつと、割れが発生します。

配管が割れている

中のケーブル自体は、傷がついていなければ、雨や風にあたっても問題はありません。
ただし、そのままにしておくと、配管の中にだんだん水がたまっていきます。
その水が、パワーコンディショナや接続箱といった機器にまで入ってしまうと、ショートして危険です。

これも、10年をむかえる直前の点検で発見されました。

3.鳥の巣

屋根とパネルの間のすき間に、鳥が巣を作ってしまうことがあります。

太陽光発電パネルの下に鳥が巣を作っている

「ひんぱんに屋根に鳥が飛んでくるので、ひょっとして巣を作っているのでは?」
「外壁の塗り替えをしたときに、足場をのぼって屋根に上がってみたら巣が出来ていた。」
という形で、設置後の年数に限らず発見されることがあります。

鳥が出たり入ったりすることは、太陽光発電の故障の原因になります。
まずは巣を取り除き、その後は防鳥ネットを張るなどして、また巣を作られないようにしておくことが必要です。

 

太陽光発電のメンテナンスの方法

太陽光発電を所管する経済産業省は、メンテナンスについて、(一社)太陽光発電協会が作成した保守点検ガイドラインを参考にするように言っています。

ガイドラインでは、次のようにすすめています。

1.4年ごとに専門技術者が点検を行う。
2.日常的に、本人が、おかしな点がないかに気をつける。

順番に説明します。

     *     *     *

1.太陽光発電の専門技術者による点検

①内容
パネルの固定状況の確認、電圧や抵抗といった電気的な数値を確認して、異常がないかを調べます。
通常は、設置工事を行った業者に依頼します。

②頻度
業者による点検は、基本的に有料です。
ですので、毎年行うのは負担になりますし、そこまでする必要もありません。

定期点検について、太陽光発電協会のガイドラインでは、4年に1回をすすめています。
ソーラー工房のこれまでの経験からしても、4年に1回が適当だと考えています。

具体的には、次のスケジュールをおすすめします。

太陽光発電の点検スケジュールの例

設置して1年後に点検を行うのは、工事完了時には気づかなかった不良部品や、工事の不備を見つけることが主な目的です。
ですので、無料で実施している設置業者もあります。

忘れてはいけないのは、太陽光発電メーカーの保証の期限です。
パネルが割れたり、機器が壊れたりした場合、保証の期間内であれば、無料で交換や修理をしてもらえます。
保証の期限をむかえる1ヶ月前を目安に、必ず点検を行うべきです。

2.本人による点検

業者のような専門的な点検は、もちろんできません。
目に見える範囲、音が聞こえる範囲で、おかしな点がないかを確認します。

発電量のチェックも大事です。
こわいのは、気がついたら発電が止まっていたという状況です。
実際、雷の時期に、太陽光発電用のブレーカーがオフになって、発電が止まっていたという事例もあります。

定期的に発電モニターやパワーコンディショナで、発電しているかどうかを確認することも大事です。

 

太陽光発電のメンテナンス費用

1.点検費用

定期点検の費用については、弊社の知る限りでは、1回あたり2万円程度としている業者が多いようです。

不具合が見つかれば修理をすることになります。
パネルやパワーコンディショナなどの機器については、太陽光発電メーカーの保証期間内であれば、無料で交換・修理をしてもらえます。
配管などの一般的な部材が年月がたって劣化した場合は、有料での修理になります。

2.パワーコンディショナの交換費用

実例では触れませんでしたが、パワーコンディショナは、10~15年ぐらいで故障することが想定されます。
太陽光発電メーカーの保証期間内に故障した場合には、メーカーが無料で修理してくれます。

新品に交換するわけではなく、あくまでも修理ですので、いずれ有料で交換するときがくると考えておいた方が無難です。
経済産業省によると、実際に交換した事例では、機器の代金と工事の代金で20万円程度かかっています。

 

まとめ

1.太陽光発電にメンテナンスは必要です。
2.点検は4年に1回が基本です。
3.メーカー保証の期限の1ヶ月以内にも必ず点検しましょう。
4.発電量のチェックはこまめにしましょう。

適切にメンテナンスをすることによって、発電がストップすることや、事故を防ぐことができます。

太陽光発電は決してメンテナンスフリーではありません。
設置するかどうかを検討するときには、メンテナンスの内容やスケジュールについても検討しておきましょう。
そうすることによって、「何年もたった後で、突然の出費が発生してあわててしまう」なんてことを防ぐことができます。

 

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