太陽光発電の工事は、どんなことをするの?

太陽光発電の工事は、どんなことをするのでしょうか?
屋根に太陽光発電パネルをつけることは、わかりますよね。
でも、もちろん、それだけではありません。
太陽光発電パネルのほかにも、いくつか機器を設置しなければなりません。
この記事では、住宅に太陽光発電を設置するときの、工事の全体像をお話しします。
|太陽光発電の工事の全体像
1.太陽光発電パネルの設置工事
屋根に太陽光発電パネルを設置します。
屋根の下地に金具を取り付けて、その上にラックを組む工事の方法が一般的です。
金属製の屋根の場合は、下地ではなく屋根材に金具を取り付ける工事の方法もあります。
太陽光発電パネルや架台を屋根まで運ぶときには、電動ウィンチつきのハシゴを使うことが一般的です。
2.接続箱の設置工事
太陽光発電パネルからは、何本も配線が出ます。
ですので、そのまま家の中に引き込もうとすると、たいへんです。
そこで、家の中に入れる前に、配線を一組(プラスとマイナス1本ずつ)にまとめるのが接続箱です。
また、接続箱には、雷対策の機能も組み込まれています。
なお、次に説明するパワーコンディショナが屋外用の場合は、接続箱とパワーコンディショナが一体になっているものを使うのが一般的です。
したがって、その場合は接続箱はつきません。
3.パワーコンディショナの設置工事
パワーコンディショナには、屋内用と、屋外用があります。
【屋内用(京セラ)】
【屋外用(ハンファQセルズ)】
どこに設置するかについては、お客様の希望と、十分なスペースがあるかどうかによって決めることになります。
(1)屋内用の工事
配線をしやすいことから、分電盤(ブレーカーボックス)の近くに設置されることが多いです。
屋内用のパワーコンディショナには、停電したときに電気を取り出すためのコンセントがついています。
そこで、停電したときに備えて、冷蔵庫があるキッチンに設置することもあります。
(2)屋外用の工事
屋外用のパワーコンディショナの場合は、停電したとき用の専用コンセントを家の中に設置します。
また、家の中から操作ができるように、操作リモコンを設置します。
【左:停電時用コンセント、右:操作リモコン】
4.太陽光発電用のブレーカーの設置工事
安全のために、分電盤とパワーコンディショナの間にブレーカーを設置します。
専用のボックスに入れて、分電盤の横に設置することが一般的です。
【太陽光発電のブレーカーボックス(分電盤の左側)】
分電盤の中に予備のスペースがある場合は、分電盤の中に設置することもできます。
このブレーカーを分電盤に接続しますので、停電させての作業になります。
5.発電モニターの設置工事
持ち運び可能なタイプと壁付けタイプがあります。
【持ち運び可能なタイプ(京セラ)】
【壁付けタイプ(三菱電機)】
(1)持ち運び可能なタイプの工事
持ち運び可能なタイプの場合は、モニターにデータを送るための送信機を設置する必要があります。
分電盤の中にセンサーをつけますので、分電盤の近くに設置されることが多いです。
(2)壁付けタイプの工事
壁付けの場合は、パワーコンディショナのリモコンを兼ねています。
そこで、パワーコンディショナの近くに設置されることが多いです。
リモコンを集めて設置しているスペースがある場合は、そこに設置することもできます。
6.メーターの設置工事(交換)
売電する電気の量を測定するためのメーターです。
愛知県など、中部電力の管内の場合は、スマートメーターで計測します。
したがって、すでにスマートメーターが設置されている場合は、特に交換は必要はありません。
そうでないメーターが設置されている場合は、中部電力がスマートメーターに交換してくれます。
交換工事をするときは、停電させての作業になります。
|まとめ
住宅に太陽光発電を設置する工事では、
1.太陽光発電パネルの設置
2.接続箱の設置
3.パワーコンディショナの設置
4.ブレーカーの設置
5.発電モニターの設置
6.メーターの設置(交換)
が基本的な作業になります。
すでに建っている家の場合は、このほかに安全対策で作業足場を設置します。
電気工事をするときには、一時的に停電させて行う作業があります。
工事の当日は、停電することを予定して、準備をしておきましょう。